チェーンソーを使って仕事をしていると必ず出てくる問題がエンジントラブルです。
こういうとき、焦れば焦るほど中々かかってくれないんですよね。
でも落ち着いて確認するべきところを確認すれば、意外とすんなりかかってくれることも多いんです。
今回はそんなチェーンソーのエンジントラブルの原因・調整の仕方・チェーンの張りの調整について、現場で毎日使っている経験をもとに紹介していきます(^ω^)
チェーンソーのエンジンがかからない原因
エンジンがかからないことは本当によくあります。
毎日使っていると1年でかなりガタがくるくらいの使用頻度なので、トラブルとは切っても切れない関係です(笑)
ただ、原因さえわかれば対処できることがほとんどです。
よくある原因を順番に解説していきます。
① キャブ周りにゴミやオイルが詰まっている
チェーンソーがかからない原因として最初に疑うべきはここです。
紐を引っ張る部分(スターター周辺)や吸気口に、切りカスやオイルがみっちり詰まってしまってアイドリングが安定しないというパターンが非常に多いです。
この場所は簡単にばらすことができるので、マイナスドライバーなどでほじくって掃除してあげれば改善することが多いです。
掃除のペースは1ヶ月に1回程度が目安です。
あまりやりすぎるとネジ穴がバカになってしまうので、やりすぎにも注意しましょう(笑)
② スパークプラグの汚れ・劣化
次によくあるのがスパークプラグの問題です。
雨の中で使ったりすると、プラグの先端にカルキのような白い付着物がついていることがあります。
また燃料の中に何らかの原因で水が混入してしまうケースも意外と多いです。
こういった場合は、プラグの点火部分を紙やすりで丁寧にこすってきれいにしてあげると復活することがよくあります。
プラグは消耗品なので、汚れがひどい場合や長期間交換していない場合は新品に交換するのがおすすめです。
プラグ自体は数百円で購入できるので、1シーズンに1回くらいの交換を習慣にしておくと安心です。
③ 配線の損傷
意外と見落とされがちなのが配線のトラブルです。
チェーンソーは使用中の振動が激しいため、配線が少しずつ傷んでいきます。
被覆の中の銅線が半分くらいまでえぐれてしまっているなんてことも珍しくありません。
外から見ただけでは分かりにくいので、定期的に配線をたどってチェックする習慣をつけておきましょう。
同じ太さで銅線の本数が同じであれば、つなぎ変えることで対応できます。
ただし、元の線より細いもので代用するのは絶対にNGです。
漏電や出火の原因になりかねないので、必ず同等以上のスペックの配線を使いましょう。
④ チョークの引きすぎ
かからないからといってチョークを何度も引きすぎてしまうパターンも多いです。
チョークを引きすぎるとキャブの中にゴミが入りやすくなってしまいます。
こうなってしまうと、キャブをバラして丸ごと掃除しなければなりません。
「簡単に掃除できるだろう」と思って軽くやってみると、奥のほうまでゴミがあったりして、「こんな小さなゴミひとつで調子が悪かったのか」と絶望することになります(笑)
キャブの分解は細かい部品が多く、慣れていない方が手を出すと組み立てられなくなるリスクがあります。
不安な方はバイクショップや農機具屋さんに持ち込んで見てもらうのが確実です。
⑤ エンジンの焼き付き
最終的にこうなってしまったら、残念ながら手の出しようがありません。
冷却油の切れた状態や無理な使い方を続けていると起きやすいトラブルです。
エンジンが焼き付いてしまったら、潔く新しいものを購入しましょうΩ\ζ°)チーン
焼き付きを防ぐためには、燃料の混合比率を正しく保つこと・エアフィルターを定期的に掃除して冷却効率を落とさないことが大切です。
チェーンソーのエンジン不調を防ぐ日常メンテナンス
トラブルが起きてから対処するよりも、日頃のメンテナンスでトラブルを防ぐほうがはるかに楽です。
現場で毎日使っている経験から、特に重要なポイントをまとめました。
エアフィルターの掃除
エアフィルターは吸気口から入ってくる空気のゴミをキャッチする役割があります。
ここが詰まると空気の流れが悪くなり、燃焼効率が落ちてエンジン不調の原因になります。
毎日使うなら週に1回、そうでなければ月に1〜2回程度はフィルターを取り出して掃除しましょう。
エアブローで吹き飛ばすか、軽く叩いてゴミを落とすだけでOKです。
汚れがひどい場合は中性洗剤で洗って乾かしてから戻します。
チェーンオイルの確認
チェーンオイルが切れたまま使用するとガイドバーとチェーンの摩耗が一気に進みます。
作業前に必ずオイルの残量を確認する習慣をつけておきましょう。
作業中もオイルが適切に出ているかを時々確認してください。
地面に向けて少しふかしてみて、オイルが飛んでいれば正常です。
燃料の管理
使い残した混合燃料を長期間タンクに入れっぱなしにしておくと、燃料が劣化してエンジン不調の原因になります。
しばらく使わない場合はタンクを空にして保管しましょう。
また混合比率は機種ごとに指定があるので、必ず正しい比率で混合した燃料を使ってください。
使用後の掃除
作業が終わったら、切りカスやオイル汚れをブラシや布で取り除いておきましょう。
特にスプロケット周りやガイドバーの溝は詰まりやすいので念入りに。
毎回の掃除が面倒に感じるかもしれませんが、こまめな掃除が結局は長く使える一番の近道です。
チェーンソーの調整の仕方
チェーンソーの調整箇所はメーカーごとに多少異なりますが、基本的な調整の考え方は共通しています。
覚えておくと現場でとても役立ちます^^
調整箇所にはH・L・Tという3つのネジがあります。
Lネジ(ロー側の調整)
アイドリング時の低回転を調整するネジです。
時計回りに回すとアイドリングが高くなります。
反時計回りに回すとアイドリングが低くなります。
エンジンをかけた状態でアイドリングが安定しない場合や、チェーンが動きっぱなしになってしまう場合に調整します。
少しずつ回して様子を見ながら調整するのがポイントです。
Hネジ(ハイ側の調整)
エンジンをふかしたときの高回転を調整するネジです。
ふかしたときにかぶって止まってしまうような場合のみ調整しましょう。
調整の方向はLネジと同じです。
HネジはLネジよりも影響が大きいため、調整は慎重に少しずつ行ってください。
Tネジ(触らない)
Tネジは基本的にいじらないようにしましょう。
全体的なバランスを調整している部分で、ここを触ると他の調整がすべて崩れてしまい、再調整が非常に大変になります。
HとLの調整だけで改善しない場合は、無理をせず販売店やメーカーに相談するのが安全です。
チェーンソーのチェーンの張り調整
チェーンの張り具合は意外と難しいポイントです。
ゆるすぎるとチェーンが外れやすくなり、きつすぎるとガイドバーとチェーンの摩耗が早まります。
適切な張り具合を保つことが、安全に作業するためにも機械を長持ちさせるためにも大切です。
張り調整の手順
- 真ん中のナット(13mm)を緩める
- マイナスドライバーで時計回りに軽く止まるところまで回す
- 刃を時々軽く引っ張りながら、ナットをきつめに締めていく
- 刃を引っ張ったときに5mm程度の隙間があればOK
- 最後にナットをきつめに締めて完了
「刃を引っ張ったときに5mm程度の隙間」というのが適切な張り具合の目安です。
手で引っ張ってみてスルスルと回るくらいの感覚を覚えておくと、現場での調整がスムーズになります。
張りが緩んでくるタイミング
チェーンは使用しているうちに少しずつ伸びてきます。
特に新品のチェーンは最初の数時間の使用で一気に伸びることが多いので、しばらく使ったら一度確認するようにしましょう。
また夏場は熱でチェーンが膨張してゆるくなることがあります。
作業前と作業後で張り具合を確認する習慣をつけておくと安心です。
チェーンソーを長持ちさせるための保管方法
道具を長く使うためには、使い方だけでなく保管方法も大切です。
まず保管前には必ず燃料タンクを空にしましょう。
燃料を入れたまま長期間保管すると、燃料が劣化してキャブ内に樹脂状の詰まりが生じることがあります。
これが原因でエンジンがかからなくなるケースが非常に多いです。
次にチェーンオイルも確認します。
保管中もオイルは少しずつ漏れてくるので、オイルタンクを空にしてから保管するか、下に古い布や段ボールを敷いておきましょう。
チェーンは外してオイルをなじませてから別で保管するのがベストです。
付けたまま保管する場合は、チェーンとガイドバーにオイルを塗っておくことで錆を防げます。
保管場所は直射日光が当たらない乾燥した場所が理想です。
湿気の多い場所は錆の原因になるので避けましょう。
チェーンソーの刃(チェーン)の研ぎ方
チェーンの切れ味が落ちてきたと感じたら、チェーンを研ぐことで復活させることができます。
新しいチェーンに交換するよりコストを抑えられるので、研ぎ方を覚えておくと現場でも役立ちます。
チェーンの研磨には丸ヤスリを使います。
チェーンの刃(カッター)の形状に合ったサイズのヤスリを使うことが大切です。
一般的には4mm・4.8mm・5.5mmなどのサイズがあり、使っているチェーンの規格に合わせて選びましょう。
研ぐときは同じ角度・同じ力・同じ回数で全部の刃を均一に研ぐのが基本です。
左右の刃の数が同じになるようにカウントしながら研ぐと、バランスよく仕上がります。
研ぎすぎてデプスゲージ(刃の前にある突起)が高くなりすぎると、食い込みが悪くなります。
デプスゲージも定期的に専用のゲージで確認して、必要であれば平ヤスリで削って調整しましょう。
最初は難しく感じますが、慣れると10〜15分程度でできるようになります。
現場で刃が切れなくなってきたと感じたら、その場でさっと研げるようにヤスリを常備しておくと便利ですよ。
チェーンソーを使うときの安全対策
チェーンソーは非常に危険な道具です。
毎日使っている方でも油断は禁物で、安全対策は徹底して行いましょう。
まず保護具の着用は絶対です。
防護ズボン(チェーンソーパンツ)・安全靴・保護グローブ・ヘルメット・フェイスシールドはセットで着用します。
チェーンソーパンツは万が一チェーンが当たったときに繊維が絡まってチェーンを止める構造になっています。
「慣れているから大丈夫」という油断が事故につながります。
キックバックにも注意が必要です。
キックバックとはガイドバーの先端部分(ノーズ)が何かに当たった際に、チェーンソーが急激に後方や上方に跳ね上がる現象です。
予測できない動きをするため、非常に危険です。
ガイドバーの先端を物に当てないよう意識して、常に両手でしっかりグリップを握りながら作業しましょう。
また疲れているときや体調が悪いときは無理して作業しないことも大切です。
集中力が落ちているときが一番事故が起きやすいです。
チェーンソーの燃料(混合油)の作り方
チェーンソーはガソリンとオイルを混合した燃料を使います。
この混合比率を間違えるとエンジンの焼き付きや不調の原因になるので、正しく作ることが大切です。
混合比率は機種によって異なりますが、一般的には25:1または50:1が多いです。
取扱説明書に記載されている比率を必ず確認してください。
25:1はガソリン25に対してオイル1の割合で、1リットルのガソリンに対して40mlのオイルを混ぜます。
50:1はガソリン50に対してオイル1の割合で、1リットルのガソリンに対して20mlのオイルです。
混合するときはまずオイルを容器に入れてからガソリンを注ぐ順番が基本です。
先にガソリンを入れてからオイルを入れると混ざりにくいことがあります。
よく振って均一に混ざったことを確認してから使いましょう。
市販の混合燃料も販売されていて、自分で作る手間が省けて便利です。
混合比率を間違える心配もないので、慣れていない方は最初から市販の混合燃料を使うのも一つの選択肢です。
作りすぎた混合燃料は時間が経つと劣化するので、作りすぎないようにしましょう。
目安として1〜2ヶ月以内に使い切る量だけ作るのがおすすめです。
チェーンソーが壊れたときの修理か買い替えかの判断
チェーンソーが壊れたとき、修理すべきか買い替えるべきかの判断は悩ましいところです。
修理で対応できる場合は、プラグ交換・エアフィルター交換・キャブのオーバーホール・チェーン交換などの消耗品の交換です。
これらは部品代と工賃を合わせても1〜3万円程度で対応できることが多いです。
一方で買い替えを検討したほうがいいのは、エンジンの焼き付き・クランクシャフトの破損・シリンダーの傷など、エンジンの核心部品が傷んでいる場合です。
修理費が新品価格の半額以上になるような場合は、買い替えを選ぶほうが経済的です。
使用年数も判断材料になります。
毎日使って5年以上経っている場合は、あちこちで消耗が進んでいることが多く、一つ直してもまた別のところが壊れるという繰り返しになりがちです。
思い切って新しいものに切り替えたほうが、結果的にコストがかからないこともあります。
チェーンソー選びのポイント
これからチェーンソーを買おうと考えている方や、買い替えを検討している方向けに、選び方のポイントも簡単に紹介します。
まず用途に合ったクラスを選ぶことが大切です。
庭木の剪定や小枝の整理程度であれば、小型の家庭用モデルで十分です。
一方で本格的な伐採作業や太い木を切る場合は、パワーのある業務用モデルが必要になります。
次にガイドバーの長さも重要です。
切る木の直径の1.5倍以上の長さが目安とされています。
長すぎると扱いが難しくなるので、自分の用途に合った長さを選びましょう。
エンジン式と電動式(バッテリー式)の選択も重要なポイントです。
エンジン式はパワーが強く長時間の作業に向いていますが、重くてメンテナンスも必要です。
電動式は軽くて扱いやすく、排気ガスも出ませんが、パワーはエンジン式に劣ります。
最近はバッテリー性能の向上でプロでも電動式を使う方が増えてきています。
メーカーの信頼性とアフターサポートも確認しておきましょう。
部品が手に入りやすく、修理に対応してくれるメーカーのものを選ぶと長く使えます。
さいごに
チェーンソーのエンジントラブルは、原因を知っておけば焦らずに対処できることがほとんどです。
よくある原因はキャブの詰まり・プラグの汚れ・配線の損傷・チョークの引きすぎの4つです。
調整はH・Lのネジだけを少しずつ回して様子を見るのが基本です。
チェーンの張りは5mm程度の隙間が目安で、定期的に確認する習慣をつけましょう。
こまめなメンテナンスと正しい保管方法・安全対策を続けることで、チェーンソーはずっと長く使えます。
高い道具だからこそ大切に使って、安全に仕事をしていきましょう(^ω^)
他にも仕事の道具や現場に役立つ情報をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね^^
ではまた!道具は大切に使いましょ〜(^ω^)
安全第一で、無理せず楽しく作業していきましょうね。


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